雫石を時計に宿す
東北岩手のあめつちを畏敬し、その営みの揺るぎなさを時計づくりの心魂とする。悠々刻々、時計は脈打つ。あたかも不滅の命の如く。
山に厳しさを誓う者。
水にとこしえを約す者。
山々の稜線が遥か四方を取り囲む。そこは機械式時計の揺り籠・雫石盆地。北を仰ぎ見れば、霊峰・岩手山はとりわけ雄々しく腰を据えてそびえたち、その懐深くから湧く清水は、山肌を縫い、あまねく郷を潤し続ける。我らは思う。我らはこの地のようであれ。不動であれ。不尽であれ。不屈であれ。ただひたむきに努め続ける者であれ。心奥に、今日も雫石の山々をいだく。時計は、心がつくる。
くろがねの聲に耳を澄ませて、悠々千年
既に平安時代には、三陸沿岸でたたらが踏まれていたと伝えられる。古くは日本刀の原型・蕨手刀が多く出土し、近代においても、ひとつに南部鉄器の世に名高いこと。東北は古来より、鉄と生き、鉄を活かす風土にあった。鋼の気性に深く通じた大いなる先人たちがいて、
いまその血脈の先端に我らはいる。鉄を用いて時計と成す。時計職人、あるいは時計鍛冶。我らはひたすらくろがねを究む者。
雫石を時計に宿す
東北岩手のあめつちを畏敬し、その営みの揺るぎなさを時計づくりの心魂とする。悠々刻々、時計は脈打つ。あたかも不滅の命の如く。
山に厳しさを誓う者。
水にとこしえを約す者。
山々の稜線が遥か四方を取り囲む。
そこは機械式時計の揺り籠・雫石盆地。
北を仰ぎ見れば、霊峰・岩手山はとりわけ雄々しく腰を据えてそびえたち、その懐深くから湧く清水は、山肌を縫い、あまねく郷を潤し続ける。我らは思う。
我らはこの地のようであれ。
不動であれ。不尽であれ。不屈であれ。
ただひたむきに努め続ける者であれ。
心奥に、今日も雫石の山々をいだく。
時計は、心がつくる。
くろがねの聲に
耳を澄ませて、
悠々千年
既に平安時代には、三陸沿岸でたたらが踏まれていたと伝えられる。
古くは日本刀の原型・蕨手刀が多く出土し、近代においても、ひとつに南部鉄器の世に名高いこと。
東北は古来より、鉄と生き、鉄を活かす風土にあった。
鋼の気性に深く通じた大いなる先人たちがいて、いまその血脈の先端に
我らはいる。
鉄を用いて時計と成す。
時計職人、あるいは時計鍛冶。
我らはひたすらくろがねを究む者。